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TaNé

真っすぐ裁ち、真っすぐ縫う。
それだけの工程で作られる着物は、古来より複雑な人体のかたちを包んできた。

無駄のない構造と、素材に無理をさせない合理性に、私たちらしさを見出した。
この小物入れもまた、その思想にならい、素材への最小限の介入から生まれている。

摘んで縫う――このわずかな操作によって生地に動きが現れ、糸が立体的な軌跡を描き始めた。

日本の染織工芸に受け継がれてきた「単純な介入の美学」の参照にとどまらず、 次なる工芸の姿を探る試みの種として、この小さな入れ物を作った。

株式会社 新田

deta

2025年

山形県,米沢市

credit

写真 : 志鎌康平

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