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沢乙うちみ 沢乙

ワンルームの内部に高さを抑えた“土の壁”を据え、居間と寝室を分節する構成。
壁は近隣の山の土を用いた左官仕上げで、地域の色と粒度をそのまま室内に取り込むコアとなる。

壁を境に手前が居間、奥が一段上がる寝室。レベル差が行為の切り替えを明確にしつつ、視線は完全には断たないため、場の連続性が保たれる。床・造作は無垢杉で統一し、壁・天井は藁を含む土壁でまとめ、木と土の素材感が競合しないディテールを設計。居間は床座スケールで、掘り込みの座卓や低い腰掛けを中心に計画し、窓辺には連続するベンチを設けて外部の景色を水平に取り込む。

照明は眩しさを抑えた点在配置と間接で構成し、土壁の陰影と木の肌理が際立つ。中央の土壁と段差という最小限の操作で、開放感と静けさのバランスを計画した。

沢乙うちみ

deta

2021年

宮城県,宮城郡

credit

施工 : 大東建設株式会社

写真 : 佐々木シゲル

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